東京でおすすめの金継ぎ教室7選をご紹介します!
趣味や特技として金継ぎを学びたい場合、ワークショップや教室を検討している方もいるでしょう。楽しく学びながらも確かな技術を手に入れたいのなら、金継ぎ教室に通うのがおすすめです。
しかし東京には金継ぎ教室の数も多く、それぞれ特徴や料金などもさまざまなので、
・どの教室に通えばいいの?
・どんな方法で金継ぎをするの?
・自分の都合に合わせて通えるの?
といった疑問や課題が生まれるでしょう。そこで当サイトでは、東京で金継ぎ教室に通いたい方の疑問や課題解決に役立つ情報をまとめてご紹介しています。
金継ぎの種類やコース内容など、こだわりで選ぶおすすめの金継ぎ教室や、金継ぎ教室に通ううえで知っておきたい情報のほか、WEBアンケートを実施して、実際に金継ぎ教室に通っている方の口コミや評判についてもまとめてご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。自分に最適な金継ぎ教室を見つけて、新しい趣味や楽しみを手に入れましょう。
東京でおすすめの金継ぎ教室7選!
金継ぎ暮らし
おすすめポイント
ポイント1 | 教室数が多い |
ポイント2 | メディア掲載や本の出版などをしている |
ポイント3 | 食器にも使える |
国産の食品衛生法基準の道具を使用!レッスン内容を選べる!
金継ぎ暮らしでは、すべての道具が食品衛生法基準をクリアしているので、金継ぎした後も安心して食器を使用することができます。教室数も多いので、通いやすいのも強みだといえるでしょう。
レッスン内容も、1日完結の体験コースや通って学ぶ本格コースがあります。メディア掲載や本の出版なども行っていて、信頼度も十分です。
基本情報
教室情報 | 自由が丘教室:東京都目黒区自由が丘1-14-8 2階 六本木ヒルズ教室:東京都港区六本木6-10-2 六本木ヒルズヒルサイド B1 g KEYAKIZAKA 府中教室:東京都府中市宮町一丁目100番地 ル・シーニュ5F~6F 大宮教室:埼玉県さいたま市大宮区大門町2-118 大宮門街4F~8F RaiBoC Hallレイボックホール(市民会館おおみや) |
会社情報 | 会社名:株式会社八意 本社:東京都港区六本木4-8-7 六本木嶋田ビル5F |
講座情報
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口コミ・評判
同じ器をまた欠けさせるという自分への戒めの意味も込め、体験教室に参加しました。金継ぎの知識から工程まで丁寧に教えてもらい、また過去の修復失敗作も漆塗り可能な状態まで修正していただいて、無事仕上げることが出来て満足しています。直し後、食器として安心して使えるのも嬉しいです。まだあるので、また参加の際はよろしくお願いします。 ありがとうございました!!
TNCA☆(Taku Nakano Ceramic Arts☆)
おすすめポイント
ポイント1 | 実績を豊富に持つ |
ポイント2 | 世界に注目される陶芸家が指導 |
ポイント3 | 完全予約制 |
世界に注目される陶芸家/金継ぎ師が金継ぎについて教えてくれる!
TNCA☆(Taku Nakano Ceramic Arts☆)では、「伝統工芸のニューウェーブ」として世界から注目されている中野拓氏から金継ぎについて教えてもらうことが可能です。世界中から一流のファッションブランドやグローバル企業、VIPの人々が足を運んでいるほか、メディアでの紹介実績も多数誇ります。
基本情報
教室情報 | 東京都港区南青山3丁目8-2 |
会社情報 | 会社名:TNCA☆(Taku Nakano Ceramic Arts☆) 本社:東京都港区南青山3丁目8-2 |
講座情報
特徴
・都合の良い時間を自分で選んで、何回でも参加できる
・入会面談がある
費用 | 入会登録料:1万5,700円 毎月会費:1万5,700円 道具箱:2万2,000円 利用した分だけ都度精算:550円(前払いチケット綴りを購入し、都度、チケットを自身で回収箱へ投入して精算) 冷暖房電気費:550円(夏と冬、年2回) 会員専用作務衣(名前入り):7,700円 |
レッスンタイム | 毎週11時 月曜、水曜、木曜、土曜、日曜 (自習利用:11時~19時) 金曜:SDGsワークショップ(選抜) |
口コミ・評判
強くお勧めします。金継ぎの素晴らしい経験 - 壊れた陶器の修理。中野さんは素晴らしい先生です。少しのデモンストレーションで英語でのコミュニケーションは問題ありません。そのプロセスは楽しく、完全に扱いやすく、とてもリラックスできました。すべての年齢層に適したユニークな日本の文化活動。私たちのグループのティーンエイジャーと子供たちは、このプロセスをとても楽しんでいました。
私たちは金継ぎのクラスを予約しましたが、それは東京での最高の経験の 1 つです。インストラクターはとても楽しくて親切でした。私たちは多くのことを学びました。その日はいつも金継ぎの仕事を覚えています。日本の芸術や文化を学びたいすべての人に強くお勧めします。 Viator アプリで予約しましたが、すべてが期待どおりでした。
工房こつぐ
おすすめポイント
ポイント1 | 本漆にこだわる |
ポイント2 | アクセスがよい |
ポイント3 | 明瞭な料金設定 |
本漆による繕いを教えている!世田谷区奥沢駅からほど近い好立地!
工房こつぐは本漆による金継ぎにこだわっています。本漆による金継ぎの面白さや貴重さを多くの人に味わってほしいとの考えのもと、金継ぎを教えているのです。繕いの依頼に関しても本漆にこだわる姿勢は一貫しており、本漆での金継ぎを依頼したいと考えている人におすすめできます。
体験コースもあるので気軽に挑戦可能です。
基本情報
教室情報 | 非公開(個別にお知らせ) |
会社情報 | 会社名:工房こつぐ 本社:非公開 |
講座情報
特徴
・本漆による金継ぎ。
・各コース定員4名までの少人数制。
・現在全コース満席。キャンセル待ちは随時受付。
お教室 | 月2回、1レッスン2時間 第一・第三曜日 各選択曜日:午前コース/午後コース 第二・第四曜日 各選択曜日:午前コース/午後コース |
料金 | 月謝:各コース1万1,000円 入会金:3,000円 |
特徴
・満月コースは仕上げの工程で、代用紛による消し粉仕上げと、本銀を蒔き磨いて仕上げる丸紛仕上げの両方を体験し、2つの器をお持ち帰りできる。
・弦月コースは仕上げの工程で代用蒔絵紛による消し粉仕上げまで体験する。お持ち帰りする器は1つ。
・現在休講中。次回開催日未定。
料金 | 満月コース:1万9,800円(税込) 弦月コース:1万5,400円(税込) |
時間 | 13時~18時 ※Tea timeを挟む。退室時間自由。 |
にっぽん てならい堂
おすすめポイント
ポイント1 | オンラインでの体験も可能 |
ポイント2 | 特典豊富な有料会員制度がある |
ポイント3 | 金継ぎ以外にもさまざまなことを学べる |
オンライン体験も可能となっている!有料会員になると特典を豊富にもらえる!
にっぽん てならい堂は「つくり手から五感を使って学ぶこと」というコンセプトをもとに、金継ぎ教室をはじめとするたくさんの体験やワークショップを展開しています。
全国の工房や工場を訪ねて行う体験から、逆に作り手が都市へ出張してきてくれることで行える体験、さらにオンラインで行える体験など種類は本当に豊富です。
基本情報
教室情報 | てならい堂ひみつの小店:東京都新宿区横寺町30茶の木テラス202 吉祥寺カフェORIDO:東京都武蔵野市吉祥寺東町2-40-22 |
会社情報 | 会社名:合同会社続 本社:東京都新宿区横寺町31一水寮205 |
講座情報
特徴
・全8回のコース
・金曜日は吉祥寺、土日は神楽坂にて開催
・吉祥寺は4名、神楽坂は5名の定員
※2023年1~4月の講座情報
料金 | てならい会員価格:5,720円(税込)×8回 サポート会員価格:5,280円(税込)×8回 |
開催時間 | 朝の会:10:00~ 昼の会:13:00~ |
特徴
・全7回のコース
・定員4名
※2023年4~7月の講座情報
料金 | てならい会員価格:5,720円(税込)×7回 サポート会員価格:5,170円(税込)×7回 木のブローチ費用:770円(税込) |
体験時間 | 各回90分〜120分 |
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夢東
おすすめポイント
ポイント1 | 圧倒的な歴史の長さ |
ポイント2 | 自分のうつわを持ち込める |
ポイント3 | 個々のスピードに合わせて講師が指導 |
創業から100年以上の歴史がある!自分のうつわを持ち込むこともできる!
夢東は100年以上という非常に長い歴史を持っており、夢東の金継ぎ教室では、美しい伝統工芸品に囲まれながら金継ぎの技術を学べます。2回目以降は自分のうつわを持ち込むことができるので、金継ぎで自分の大切な器を修繕したい人におすすめです。
基礎からじっくりと学べるため、物との向き合い方が変わることでしょう。
基本情報
教室情報 | 東京都中央区日本橋本町1丁目8番地13号 日本橋滄浪閣ビル |
会社情報 | 会社名:武藤株式会社 本社:東京都中央区日本橋本町1丁目8番地13号 日本橋滄浪閣ビル |
講座情報
特徴
・完成までに複数回(平均8回)通うコース
・1回目は代用漆による金継ぎの概要・基本を学び、2回目以降本漆による金継ぎ体験で自身のうつわを2〜3個ほど修復できる
・定員6名
料金 | 1回5,500円(税込) |
日時 | ・1回目…月曜日、火曜日、土曜日 10:30~12:00 ・2回目以降…水曜日 10:30~、13:30~、15:30~/木曜日 10:30~、13:30~、15:30~/金曜日 10:30~、13:30~、15:30~/土曜日 15:30~、17:30~/日曜日 10:30~、15:30~ |
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口コミ・評判
割れた陶器を自分で直したい方向けの講座で、本漆を使っての金継ぎの講座を受ける前に受ける初級編のような講座です。 接着剤と合成うるしを使った簡易金継ぎで割れやカケた陶器の修繕方法を学びます。 割れた陶器がない人はお店で割れた陶器を用意してくださいます。 実際に作業しながら進めていくのですが、各受講者の進み具合を見ながら進めていくので、置いてけぼりになることはありません。 わかりやすく丁寧に教えてくださるので、良かったと思います。 次回本漆の講座も受けたいと思っています。
金継ぎは興味があっても、伝統工芸だけにハードルが高そうで躊躇してしまいます。 仮に本などを参考にしても、接着の仕方、カケの補修など、やはり実際を見ないと力加減やノウハウがわからないことが多いです。 その工程を一つ一つ丁寧に教えていただきながら体験することができました。 結果、直していただきながら、実際に器を継ぐことができました。 奥深い世界ですが、その一歩を踏み出すことができました。 ありがとうございました。
日本金継ぎ協会
おすすめポイント
ポイント1 | 初心者でも安心 |
ポイント2 | 初心者向けの教室と本格的な教室がある |
ポイント3 | 自分のうつわを2点まで持ち込める |
「人も器も不完全だからこそ美しい」という考えを持っている!初心者にもおすすめ!
日本金継ぎ協会は「人も器も不完全だからこそ美しい」という考えのもと、傷跡を隠すのではなく個性として受け入れて、より輝いていける価値観を通して広めている協会です。日本金継ぎ協会の金継ぎ教室には初心者向けのものがあり、まったくの未経験であっても安心して参加できます。
料金が比較的リーズナブルなのもありがたい点です。
基本情報
教室情報 | うつわ 御結 HANARE 東京都港区南青山6-12-12 南青山マンション205 |
会社情報 | 会社名:一般社団法人 日本金継ぎ協会 本社:東京都港区南青山6-12-12 南青山マンション205 |
講座情報
特徴
・新漆(合成うるし)を使った現代風の金継ぎ
・定員6名
・体験後にはお茶とお菓子をいただきながらうつわの選び方や扱い方を教わることができる
料金 | 8,800円(税込) オプション:修復用の器 +1,100円(税込) |
日時 | 第3金曜・土曜 9:00~11:30 / 14:00~16:30 |
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つぐつぐ
おすすめポイント
ポイント1 | 講師の質が高い |
ポイント2 | 評判がとてもよい |
ポイント3 | スケジュールの融通が利く |
恵比寿・浅草に2店舗を展開!講師の質が非常に高いので安心!
つぐつぐは何度も通って自分のうつわを直すことができる「本格金継ぎ教室」と、少しだけ金継ぎを体験してみたい人向けの「1日完結ワークショップ」を用意しています。「本格金継ぎ教室」は2~3か月かけてじっくりと本格的な金継ぎの技術を学ぶことができ、「1日完結ワークショップ」では1時間で気軽に金継ぎに挑戦して楽しむことが可能です。
基本情報
教室情報 | 恵比寿本店:東京都渋谷区恵比寿2-21-2 akikito apt. 1階 浅草店:東京都台東区雷門1丁目1番2号1階 |
会社情報 | 会社名:株式会社つぐつぐ 本社:東京都渋谷区恵比寿2-21-2 akikito apt. 1階 |
講座情報
特徴
・週11回開講しており、いつでも好きなときに受講できる
料金 | 入会金:1万1,000円(税込) 受講料:1回チケット6,600円(税込)、4回チケット2万2,000円(税込) 金継ぎキット:9,800円~ 金継ぎ器保管料:年間3,300円(税込) |
特徴
・本漆を使った本格金継ぎと、合成漆を使ったアクセサリー・箸置きづくりの2種類
料金 | 本格金継ぎ:7,700円(税込) (器プレゼント付き・純金仕上げ)、英語対応 +2,200円 ※器プレゼントが不要の場合は1,000円OFF 金継ぎ風アクセサリー・箸置き:4,400円(税込) ※使用するシーグラス/陶器・金具が1つ増えるごとに+330円、英語対応は+2,200円 |
開催日時 | 土日16:00~17:00 ※恵比寿本店のみ月曜日11:00~12:00も開催 |
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口コミ・評判
本格的な金継ぎを、きめ細やかに教えて頂いています。 レッスンの予約やキャンセルはアプリででき、予定が立てにくくても思い立って行ったり、急に行けなくなったときもキャンセル可能なので助かります。 割れてしまって捨てるに捨てられない食器がどの様に生まれ変わるのか、楽しみです。
とにかく毎回楽しいです!! 作業を重ねるので、何回か通うことになりますが、モノづくりが好きな方におすすめです! 時間をかけて、丁寧に作業し、美しく仕上がると、更に愛着もわきます(^^) 各々集中して作業するので、内気な方でも安心して受けられると思います。 先生もみなさん可愛らしくて、丁寧に優しく教えて下さいます♪
金継ぎについて
金継ぎとは?魅力や人気の理由
根強い人気のある金継ぎですが、どのようなものを金継ぎと呼ぶのか、また、なぜたくさんの方に注目されているのかわからないという方もいるのではないでしょうか。そんな方のために、まずは金継ぎの魅力や人気の理由をご紹介します。
そもそも金継ぎとは?
金継ぎとは、割れたり欠けたりしてしまった陶器などを修理する方法の1つで、古くから行われている日本の伝統的な修復技法でもあります。金継ぎで修復された品は継ぎ目が美しい模様のようになるため、アート的な意味合いで好む方もいますが、傷をなかったことにするのではなく、傷を品物の歴史と考えて新しい価値を見出すという部分に意味を感じる方も多いです。
手間がかかるため新品を購入する方が簡単ですが、それほど手間をかけてまで使い続けたいという思い自体を表現した、素敵な技術でもあるのです。
そもそも、器などを漆で修復するのは縄文時代から行われていたようで、実際に漆で修復されている縄文土器も多数出土されています。仕上げに金を使って装飾し始めるようになったのは、「茶の湯」が広まった室町時代頃といわれています。
当時は茶の湯が政治的な利用もされており、茶道具は戦いで功績を上げたものにしか与えられない貴重なものでした。そのため壊れてしまっても修復して使い続けるという考えが広まり、昨今の金継ぎに通じているのです。
金継ぎが注目される理由
金継ぎは根強い人気のある技法ではありますが、近年さらに注目度が上がっています。それにはさまざまな理由がありますが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大とともに、自宅で体験できる趣味としてブームになったことが大きいようです。
また最近では海外でも「Kintsugi」として、金継ぎが親しまれるようになっています。「古く、壊れたものは価値がない」という認識が広まっている欧米でも、壊れたものを修理して使うという金継ぎに人気が集まっているのは、金継ぎが持つ「セラピー効果」が関係しています。
たとえば幼い頃からずっと使っている食器や、結婚の際に夫婦で購入した記念の食器など、特別な思い入れを持っている品である場合、モノとしての価値よりも思い出や歴史に価値を感じる方は少なくありません。そしてその品が壊れてしまったら、大きな悲しみや「使わなければよかった」という後悔を感じてしまう方も多いでしょう。
そこで金継ぎという技法を身につけておけば、たとえ欠けてしまったり割れてしまったりしても自分で直して使うことができます。「壊れても大丈夫」という意識があるだけでも、気軽に使用できるようになり、万が一壊れてしまった場合も大きなストレスを感じることがなくなるのです。
それは日本でも海外でも同じことであり、お金に変えられないその人だけの大切な価値を繋いでいくという意味で、金継ぎは今後もますます注目されていくことでしょう。
金継ぎの作業工程
金継ぎは時間や手間のかかる作業ですが、その手間が愛着に変わるというのも魅力です。ここでは、これから金継ぎを始めようとしている方のために、どのような手順で作業が行われるのかをご紹介します。
接着
金継ぎで最初に行うのは接着の工程です。接着剤にはいくつかの種類がありますが、今回は小麦粉と漆を使った接着の方法をご紹介します。まずは小麦粉と漆と水を合わせた「麦漆」を、粘り気のあるガムのような状態になるまでよく混ぜます。
出来上がった漆を接着面に塗り、欠片がずれないように接着してください。接着の時点でずれてしまうと後戻りができなくなってしまうので、この工程はとくに気を付けながら慎重に行うのがポイントです。
錆漆付け
続いて行うのが、欠けた部分を埋める錆漆付けという工程です。錆漆とは漆器の下地に使われる粘土状の漆のことで、パテのような役割となります。錆漆付けは金継ぎのなかでもっとも時間がかかる作業となり、形を整える大切な工程でもあるので、自分のペースで行っていきましょう。
また欠けている部分が大きい場合は、何度かに分けて錆漆付けを行っていくのがポイントです。1回で盛り上げて行くのは難しいので、何度か行い、欠けた部分よりも多少はみ出すくらいまで漆を盛り上げた後に、サンドペーパーで水研ぎをして整形していきます。
漆の塗り込み
錆漆付けで欠けた部分を埋めたあとに、十分乾燥してから水研ぎを行って表面を整えたら、その上から色漆を塗り込んでいきます。金継ぎの場合は黄色の漆を使いますが、金継ぎの種類によって異なる色を使うので注意しましょう。
粉蒔き
塗り込んだ漆が乾燥したら、もう一度同じところに漆を薄く塗り、粉を素早く蒔きましょう。そして真綿で軽く金の表面をこすり、漆と粉を密着させたら完成です。丸粉を使用する場合は、金属の粉を研磨して艶出しをする工程が終われば完成となります。
金継ぎの種類
金継ぎは、じつは大きく分けて2種類あります。古くから伝わっている方法は「本漆金継ぎ」といいますが、近年ではより簡単にできる「簡易金継ぎ」という方法があります。ここではそれぞれの特徴をご紹介していくので、ぜひチェックしてみてください。
本漆金継ぎ
古くから行われてきた従来の金継ぎのことを、本漆金継ぎといいます。一般的に金継ぎといえばこちらを指し、簡易金継ぎは金継ぎではないと考える方もいるようです。
本漆金継ぎは漆が乾くのに特定の条件や日数がかかるため、完成までに1か月~3か月程度、場合によっては半年ほどかかることもあります。本来の金継ぎといえば、このくらい時間をかけてじっくりと行うものという認識をしている方も多いでしょう。
そして本漆金継ぎと簡易金継ぎでは、使用する材料にも違いがあります。本漆金継ぎでは、漆の木から採取した本物の漆と、小麦粉、木を砕いた粉、砥石を切り出した際にでる粉などが使用されます。すべての材料が自然素材であり、そのほかに筆やへら、サンドペーパー、水研ぎようのペーパー、真綿などさまざまな道具を使うのも特徴です。
また素材が自然のものであり、純金を使うことから、本金継ぎはかかる費用が少し高めになっています。すべての材料や道具が揃った自宅で本漆金継ぎができるキットは、8,000円~2万円程度で販売されていることが多く、教室に通う場合も1講座6,000円程度かかります。
いくつかの工程があり、1回の講座では完成しないので、その分費用もかかることを忘れてはいけません。多くの時間をかけてじっくりと金継ぎを楽しみたいという方には、本漆金継ぎが向いているでしょう。
簡易金継ぎ
簡易金継ぎは新しい手法であり、初めて金継ぎを行う方やまずは試しにやってみたいという方におすすめの方法です。簡易金継ぎの場合、すぐに乾く接着剤などを使用するので、どのような割れや欠けの場合で合っても1日~2日で完成するのが本漆金継ぎとの大きな違いです。
使用するのはおもに合成・工業用材であり、割れている場合には、エポキシ系やシリコン系樹脂により一瞬で接着します。欠けの場合は、二層式になっているエポキシ樹脂を塗って埋めるのが一般的です。
また接着して欠けを埋めた後に仕上げとして使われるのは、漆をまったく使用していない「新漆」と呼ばれる合成の液体です。新漆に代用金粉や真鍮などの金属粉を混ぜておくことで、塗った部分が金色の表面になります。道具としては筆やカッターなど、ネットやホームセンターなどで簡単に手に入れられるものばかりなので、その点でも気軽に始めることができるでしょう。
注意したいのは簡易金継ぎで使用する材料には、食器として使用できないものと、食品衛生法の基準をクリアしていて食器として使用できるものの2つがあるということです。簡易金継ぎで完成した食器を引き続き食卓などに出したいという場合は、食品衛生法の基準をクリアしている素材を使いましょう。
そして、簡易金継ぎは費用を抑えて体験できるという魅力もあります。ワークショップや金継ぎ教室でも1回5,000円~8,000円程度で体験できるケースが多く、1日で完成するので継続して料金がかかることはなく、費用面での不安も感じにくいです。
このように本漆金継ぎと簡易金継ぎは同じように見えてまったく異なるものであるため、一概にどちらがいいとはいえません。金継ぎが長く楽しめる趣味になるかどうか、まずは判断したいという方には簡易金継ぎが、本来の金継ぎの技術を習得したいのなら本漆金継ぎがおすすめです。
どちらにもそれぞれのよさがあるので、興味がある方はまずはワークショップや体験教室などに訪れてみて、金継ぎを体験してみてください。
「金継ぎ教室を選ぶ際に重視する点はなんですか?」WEBアンケートで調査!
ここまで金継ぎに関するさまざまな解説をしてきましたが、金継ぎや金継ぎ教室の魅力について、多くの人はどのように考えているのでしょうか。金継ぎ教室を選ぶ際は、その点について知っておくと参考にすることができます。
そこで、当サイトでは金継ぎや金継ぎ教室の魅力についてのアンケート調査を行いました。また、金継ぎ教室を選ぶ際に重視する点についても調査したので、ぜひ確認してみてください。
「金継ぎや、金継ぎ教室について、どのような点に魅力を感じますか?(複数回答可)」という質問をしたところ、結果は以下のようになりました。
第1位は「壊れた食器を捨てずに直せるところ」でした。金継ぎの技術を使えば、割れてしまった陶器の皿なども捨てることなくまた使えるようになります。その点はやはり金継ぎの最大の利点だといえるでしょう。
「日本の伝統工芸に触れられるところ」も同率1位でした。金継ぎは室町時代に生まれた技術とされている、非常に長い歴史を持つ伝統工芸です。普段はなかなか触れることができないそうした伝統工芸に触れられるのも魅力的な点となっているのです。
第2位は「やったことのない体験ができるところ」でした。金継ぎは普通に日常生活を送っている中では行う機会がないものです。今までやったことがない体験をしたい人にとっても、金継ぎはおすすめできる体験だといえます。
続いて行った「金継ぎ教室を選ぶ際、どのような点を重視しますか?(複数回答可)」という質問では、結果は以下のようになりました。
第1位は「コース内容」でした。金継ぎ教室は教室によってコース内容がかなり違っています。中には1日完結の気軽に参加できるコースから、しばらく通って本格的に技術を身に着けられるコースまで幅広く取り揃えている教室もあるので、選ぶならそういったタイプの教室にするのがおすすめです。
第2位は「通いやすさ(立地)」でした。魅力的なコースがあったとしても、アクセスが悪い教室にはあまり通いたいと思いませんよね。そのため、教室選びでは立地的に通いやすいかどうかも重視する必要があります。
第3位は「通いやすさ(日時)」でした。コースの時間があまり通うのに適していない場合も、おすすめとはいえません。自分が通いやすい日時になっているかも必ずチェックしましょう。
以上がアンケートの結果です。続いては、金継ぎ教室を選ぶポイントを紹介していきます。
金継ぎ教室を選ぶポイント
金継ぎは細かな作業や難しい工程が含まれているので、これから始めるのなら、金継ぎ教室でしっかりと技術を学ぶのがおすすめです。ただし東京にはたくさんの金継ぎ教室があるため、どこに通えばいいかわからないという方もいるでしょう。そんな方のために、ここでは金継ぎ教室を選ぶ際にチェックしたいポイントをご紹介します。
金継ぎの種類
金継ぎ教室を選ぶ際にまずチェックしたいのが、その教室で学べる金継ぎの種類です。伝統的な方法である本漆金継ぎ、手軽に始められる簡易金継ぎの2種類がありますが、最近では新しい趣味として気軽に始めたい方が増えていることから、簡易金継ぎのみを行っている教室も多いです。
はじめは簡易金継ぎから体験してみて、最終的に本漆金継ぎの技術を習得したいという場合はどちらの種類にも対応している教室を選ぶのがおすすめです。また簡易金継ぎを扱っている場合は、使用している素材もチェックしておきましょう。
簡易金継ぎの場合は漆ではなく合成樹脂を使用するため、口に入れるものをのせる食器には使用できないものもあります。簡易金継ぎ教室ではこのような素材が使われていることも多いので、簡易金継ぎをした食器を日常的に使用したいのなら、食品衛生法の基準をクリアした素材を使用している金継ぎ教室を選びましょう。
本漆金継ぎと簡易金継ぎどちらにもよさがありますが、漆でのかぶれが不安で始められないという場合は、漆を使わない簡易金継ぎの教室を検討してみるといいかもしれません。
コース内容
1回のレッスン時間や回数、人数、金額など、コースの内容も金継ぎ教室選びでチェックしたいポイントです。じっくりと丁寧に教わりたいのなら、マンツーマンで教えてくれるコースがあると安心です。
また金継ぎ教室の多くは、1回あたり90分~2時間半程度に設定されていることが多いですが、初めて金継ぎをする場合は先生に1工程ずつ教わりながらになるので、時間がかかってしまうことが考えられます。そのため余裕を持って体験できるように、2時間前後のレッスン時間が設けられている教室がおすすめです。
また料金は教室によって差があるので、無理なく始められる料金設定の金継ぎ教室を探してください。対面のグループで行う教室の場合は、1回につき4,000円~7,000円程度となっている教室が多いですが、そのほかに入会金や金継ぎの道具一式が揃うキットを購入する必要があるケースも少なくありません。
入会金とキットそれぞれ1万円程度が相場なので、1回のレッスン料金が安くても意外と高額になってしまうこともあります。また長く続けられるかどうかわからないという場合は、1日体験などのコースがある教室を選ぶといいでしょう。
実績や信頼性
金継ぎ教室の実績や信頼性も、教室選びで重視したいポイントです。金継ぎには高い技術や熟練の技が必要であるため、まず講師陣の技術力が高いことが大切です。
技術力を見極めることは難しいですが、もともと金継ぎ修理などを行っていた会社であれば、確かな技術があるということになるので、その教室ではしっかりと学ぶことができるでしょう。またドラマや本などの監修を行っていたり、メディア取材を受けたことがあったりと、信頼できる実績があれば教わるうえで不安を感じることはないでしょう。
そして初めて金継ぎをする方でも安心してレッスンが受けられるよう、丁寧に分かりやすく教えてくれる教室であるかどうかも重要です。実際の教室の雰囲気などはレッスンを受けてみないとわからない部分もありますが、口コミなどである程度チェックすることもできます。どのような教え方をしてくれるのか、1回でどのくらいの工程を進められたのか、先生の人柄はどうかなどを確認してみましょう。
通いやすさ
金継ぎを長く続けられる趣味や特技にしたいのなら、通いやすさも重視して教室選びをしましょう。少しでも不便さや通いにくさを感じてしまうと、行くこと自体が面倒になってしまい続けられなくなってしまう可能性があるからです。
たとえば、教室の場所が駅から近いなどアクセスしやすい場所にあり、無理なく通い続けられることは大切なポイントです。また仕事や家事・育児などの関係で定期的に通うのが難しい方は、日程の決まりがなく都合のいいときに通えるようなシステムを取り入れている教室だと安心です。
時間や気持ちに余裕がないと楽しくなくなってしまうこともあるので、自分のライフスタルに適した通い方ができる教室選びをして、気楽に通えるようにしましょう。また、最近ではオンラインでの金継ぎ教室を開催している教室もあります。
この場合、先生が金継ぎしている様子を映像で見ながら自宅で学んでいくことになりますが、インターネット環境が整っていたり、パソコン操作に慣れていたりしないと思ったようにレッスンを受けられない可能性があります。またオンラインでは技術面でのアドバイスなどもしてもらいにくいので、やはり金継ぎ教室は対面でレッスンを受けるのがおすすめです。
まずは自分ひとりでのんびり試してみたいという方は簡易金継ぎキットの購入がおすすめです。
食品にも使える材料の入ったキットなのでお気に入りの食器を修復してみてはいかがでしょうか。
気軽に金継ぎを学ぼう!
金継ぎはモノを大切に使い続けることや、思い入れのあるモノが壊れても直せる安心感など、さまざまな価値を見出だせる趣味だといえます。コツコツと作業をするのが好きな方や、ものづくりに興味がある方などにもおすすめなので、気になったらまずは体験してみましょう。
東京には金継ぎ教室が数多くありますが、信頼や実績があり、レッスンの内容が選べて通いやすい金継ぎ教室を選びましょう。1日のみのレッスンを行っている教室もあるので、気軽に参加して新しい趣味を見つけてみてはいかがでしょうか。
国産の安心素材を使用!ニーズに合ったレッスンを選べる金継ぎ教室
金継ぎは古くから器を修理するために日本で行われてきた技法であり、趣味の1つとしても根強い人気があるものでした。新型コロナウイルス感染症のまん延にともない自宅で始められる趣味を持ちたいと考える方が増えたことで、最近になって多くの方に注目されるようになりましたが、急速に多くの方に広まったからこそ、ユーザー側に知識がないと教室選びをするのが難しい、講師にも正しい知識がないと何度通っても食器を直せないことがある、安全な道具を使用している教室であるかが判断しにくいといった課題があります。
通いやすい立地と柔軟なレッスンシステムが嬉しい 金継ぎ暮らしの魅力