古くからある文化として、日本の漆は数千年も前からあるとされています。漆は、年月を超えて使われる陶器として、今でも多くの方に愛されています。本記事では、漆を専門に扱う目白漆學舎について詳しく紹介しますのでぜひ、漆に興味がある方は参考にしていただけると幸いです。
CONTENTS
目白漆芸文化財研究所主宰の工房
目白漆學舎では、少しでも多くの方に漆の良さを知っていただくために工房を設けています。高齢の方はもちろん、小学生でも漆に触ってもらいたいという願いからワークショップや勉強会を開いています。目白漆芸文化財研究所主宰の工房について紹介します。
日本の漆工技法・材料の基本用語
目白漆芸文化財研究所では、日本にとどまらず海外の方にも漆の良さや用語を知っていただくために日本の漆工技法・材料の基本用語を公開しています。どれも海外の方に分かりやすく説明するため、基本用語105語を用いて日英対訳版やスペイン語を用意しています。ホームページに掲載されているものを、利用規約を呼んだうえでダウンロードすると見られるでしょう。
技術者のための勉強会
目白漆芸文化財研究所では、定期的に専門の知識を持つ人たちで集まり勉強会をおこなっています。もちろん、漆の仕事に携わる方が多く来られますが、時には写真家や学芸員などの外部講師を招いて一味違う講習会を開いています。日本だけではなく海外の方にも漆の良さを知ってもらうため、漆の技術者のネットワークを広げていけるよう育成や交流にも力を入れています。
奥久慈での漆植栽
現在、日本での漆生産は年々減少しており、現在では数パーセントと言われています。漆文化を絶やさぬよう目白漆芸文化財研究所では、2020年より漆の植栽を始めました。自分たちで漆を育て技術や知識を学び、漆文化が未来へつながっていくことを願っています。
専門家向けの講座や一般向けの教室やイベントなどを開催
目白漆芸文化財研究所では、多くの方に漆の魅力を知ってもらうために教室やイベントを開催しています。高齢者の方が多いですが、小学生から参加できる教室も開催されています。専門家向けの講座や一般向けの教室やイベントなどをどのように開催しているか紹介します。
体験教室
体験教室では、金継ぎ教室や蒔絵体験教室を不定期で開催しています。金継ぎ教室では、7回に分けて丁寧に金継ぎの手法が学べるでしょう。また、蒔絵体験教室では6回に分けて平蒔絵の工程を学べます。少しでも漆に関することを学んでみたい方は、体験教室へ足を運んでみることをおすすめします。
通常教室
通常教室では、金継ぎ・蒔絵・漆塗り教室を開催しています。どちらの教室も定期的に開催しており、専門的な知識を学べるでしょう。とくに、漆塗り教室では下地工程から成形まで学べるため、一から漆に関して知りたい方にはおすすめです。漆の素材に触れられるため、漆の奥深さに感銘を受けられる教室となっています。
体験講座・ワークショップ
子どもから漆の魅力を知ってもらうために、小学生から学べる体験講座をおこなっています。漆の魅力はもちろん、手作りの良さを知っていただくために不定期で体験講座を開催しています。また、民間企業や教育機関の依頼を受ければ出張授業やワークショップを開催することも可能です。
漆の作品や関連する書籍を扱うオンラインショップも運営
目白漆芸文化財研究所では、教室だけではなくオンラインショップによる販売もおこなっています。目白漆芸文化財研究所がおこなう、漆の作品や関連する書籍を扱うオンラインショップについて紹介します。
2022年版室瀬和美作品集
こちらの作品は、2022年に開催された漆芸家・室瀬和美個展蒔絵-伝統を創るの作品集です。題字は、矢萩春恵がおこない、ブックデザインは林琢磨デザイン事務所が手掛けています。
漆を育む椀
漆を後世へ残していけるよう、漆の植樹をおこなうとともに漆を育むための椀をつくりました。木地には欅の木を使用して、漆下地を丁寧に施したあと刷毛で漆を4層塗り重ねてあります。熟練した技術を持つ職人が、丁寧に仕上げた作品です。
毎日触れるものであるから、安心して長く使えるような椀です。また、販売収益は奥久慈地方の漆畑の維持活動費として使わせてもらっています。
2014年版室瀬和美作品集
こちらの作品集は、漆芸家である室瀬和美の1冊になっています。作品一覧も掲載されていますが、コラムや対談・仕事場など普段の生活もこちらの1冊にまとめられています。
対談では、檀ふみや高橋英一など誰もが知る人物との会話が掲載されています。室瀬和美は一体どのような人物なのか、こちらの1冊にすべて詰まっていると言っても過言ではないでしょう。
まとめ
本記事では、目白漆學舎について紹介しました。目白漆學舎では、漆を後世に残したいという思いからさまざまな活動をおこなっています。漆を残すためには、漆の良さを世界へ広め子どもにも伝えると考えています。
日本に漆が少なくなってきた昨今、漆の良さを知る人も少なくなっていると言えます。いつまでも、日本の伝統的な文化が絶えないようにしていくことが大切です。本記事が、日本の文化や漆に興味がある方の参考になれば幸いです。
目白漆學舎の基本情報
名称 | 目白漆學舎 |
住所 | 〒161-0033 東京都新宿区下落合4-22-11 |
電話番号 | 03-3954-1815 |
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金継ぎ暮らし
金継ぎ暮らしは東京を中心に活動しているグループで、年間に1,000個以上の金継ぎを行っています。たくさんの器を直してきた経験はもちろん、テレビ取材や監修、本の出版といったさまざまな実績もある、確かな技術を持った講師が教えてくれるのが大きな特徴です。
すべての道具が食品衛生法基準をクリアしているので、金継ぎした後も安心して食器を使用することができます。教室数も多いので、通いやすいのも強みだといえるでしょう。レッスン内容も、1日完結の体験コースや通って学ぶ本格コースがあります。