金継ぎ教室に行くときの服装は?初心者も安心の服選びガイド

公開日:2025/07/18
金継ぎ教室に行くときの服装は?初心者も安心の服選びガイド

金継ぎ教室に初めて参加される方にとって、「どんな服装で行けばいいの?」という疑問は意外と多いものです。日本の伝統工芸である金継ぎは、漆や金粉といった特殊な材料を使うため、普段着とは異なる服装の配慮が必要です。本記事では、金継ぎ教室での作業に適した服装選びのポイントから、避けるべき格好、さらに快適に過ごすための持ち物まで、初心者の方が安心して参加できるよう詳しく解説します。

金継ぎ教室での作業内容の概要

金継ぎ教室では、割れた陶磁器を美しく修復する日本の伝統技法を学びます。作業では主に漆、金粉、接着剤などの材料を使用するため、服装が汚れる可能性が高いことを理解しておく必要があります。

特に漆は一度衣服に付着すると除去が困難で、時間が経つほど落ちにくくなる性質があります。また、金粉は非常に細かい粒子のため、衣服の繊維に入り込みやすく注意が必要です。
金継ぎの作業は通常、机に向かって座った状態で2〜3時間程度行います。細かい作業が中心となるため、長時間同じ姿勢を保つことができる動きやすい服装が重要です。集中力を要する作業でもあるため、服装の不快感が作業の妨げにならないよう、快適性も考慮した服選びが求められます。

金継ぎにおすすめの服装とは?

作業中はゴム手袋を着用することが必須

金継ぎ教室では、漆による皮膚のかぶれを防ぐためゴム手袋の着用が必須となります。多くの教室では使い捨てのニトリル手袋やラテックス手袋を用意していますが、アレルギーのある方は事前に確認しておくことをおすすめします。
手袋を着用することで手先の感覚が若干鈍くなるため、普段よりも慎重な動作が必要になります。この点を考慮して、上半身の動きを制限しない服装を選ぶことが大切です。

汚れてもよい服(古着やエプロンの着用)

金継ぎ作業で最も重要なのは、汚れても構わない服装を選ぶことです。理想的なのは、普段着なくなった古着や、作業用として割り切れる衣服です。
色選びも重要なポイントで、汚れが目立ちにくい濃い色の服装がおすすめです。
特に紺色、黒色、茶色などは漆や金粉の汚れが付いても比較的目立ちません。
エプロンの着用も効果的な対策です。胸当て付きのエプロンなら上半身全体をカバーでき、万が一の汚れからしっかり保護してくれます。

動きやすい服(伸縮性のあるトップス・パンツなど)

金継ぎは長時間座って行う精密作業のため、体の動きを妨げない伸縮性のある服装が理想的です。
トップスでは、肩や腕の動きを制限しないストレッチ素材のTシャツやカットソーがおすすめです。作業中は前かがみの姿勢になることが多いため、背中や肩回りにゆとりのあるデザインを選びましょう。
ボトムスは、座った状態で長時間過ごすため、ウエスト回りが楽で膝の曲げ伸ばしがしやすいパンツが適しています。ストレッチ素材のジーンズやチノパン、レギンスなどがおすすめです。

袖口が広がっていないもの(細かい作業の妨げにならないため

金継ぎの作業では手首から先の細かな動きが重要になるため、袖口がタイトな服装を選ぶことが大切です。
ベルスリーブやフレアスリーブのような袖口の広い服は、作業中に漆や金粉に触れてしまう危険性があります。また、袖が作業の邪魔になり、集中力を削ぐ原因にもなります。
最適なのは、手首にフィットする長袖Tシャツや、七分袖のトップスです。どうしても袖の広い服を着る場合は、アームカバーを併用して袖口をカバーする方法もあります。

髪はまとめる、アクセサリーは外す

女性の場合、長い髪をしている方は必ず後ろでまとめておきましょう。髪が顔にかかると作業の邪魔になるだけでなく、漆や金粉が髪に付着する可能性があります。シンプルなゴムやヘアクリップで後頭部でまとめるのが最も安全です。
アクセサリー類は作業前に外すことをおすすめします。特に指輪、ブレスレット、長いイヤリングは作業の妨げになったり、材料が付着したりする恐れがあります。結婚指輪など外せないものは、手袋でしっかりカバーしましょう。

NGな服装(避けるべき格好)

今まで挙げて来た服装とは対照的に、金継ぎ教室に着てきてしまうと後悔してしまう可能性もある服もございます。

参考の為に、いくつかご案内させていただきます。

白や高価な服(漆などが付くと取れにくい)

白い服装は絶対に避けるべきです。漆は黒褐色のため、白い衣服に付着すると非常に目立ち、洗濯での除去も困難です。特に漆は時間が経つほど硬化し、繊維に定着してしまうため、一度付くと諦めざるを得ない場合がほとんどです。
同様の理由で、高価な服や大切な服も金継ぎ教室には着て行かないようにしましょう。どんなに注意深く作業しても、予期せぬ汚れは起こってしまうもの。後悔しないためにも、経済的・精神的にダメージの少ない服装を選ぶことが賢明です!
シルクやカシミヤなどのデリケートな素材も、汚れが付きやすく手入れが困難なため不適切です。綿やポリエステルなど、洗濯機で気軽に洗える素材の服装を心がけましょう。

スカートや袖が広い服(動きにくく作業に支障が出る)

スカート、特にタイトスカートやロングスカートは金継ぎ教室には不向きです。座った姿勢での作業が中心となる金継ぎでは、足の動きを制限するスカートは快適性に欠けます。また、スカートの裾が作業台に触れて汚れる可能性もあります。
また、袖の広い服装も避けるべきです。ドルマンスリーブやバルーンスリーブなどは見た目は美しいですが、作業中に袖が漆皿に触れたり、細かい作業の邪魔になったりする危険性があります。
ゆったりとしたワンピースも、作業中の動きを制限し、汚れる面積が大きくなるためあまりおすすめいたしません。

サンダルやヒール(安全性・安定性に欠ける)

足元の安全性も重要なポイントです。サンダルやミュールは足が露出しているため、万が一漆や接着剤を落としてしまった際に皮膚に直接触れる危険があります。
ヒールのある靴も、教室内での移動時に不安定になりやすく、転倒の危険性があります。また、長時間座っての作業中も足元が不安定だと集中力に影響します。
最適なのは、スニーカーやフラットシューズなど、足全体を覆う安定した靴です。汚れても構わない靴を選び、できれば洗濯可能な素材のものがおすすめです。

より快適に過ごすための持ち物・アイテム

服以外で、教室に持って行った方が体験を快適に過ごすことのできるおすすめの持ち物を
ご紹介させていただきます。

エプロン・アームカバー

胸当て付きエプロンは金継ぎ教室での必需品です。上半身全体をカバーでき、漆や金粉から衣服を守ってくれます。素材は洗濯しやすい綿100%やポリエステル混紡がおすすめで、汚れが落ちやすい加工が施されているものを選びましょう。
アームカバーも併用すると、より確実に腕部分を保護できます。特に半袖を着用する場合や、袖口の広い服を着ざるを得ない場合には必須アイテムです。ゴム入りで手首と二の腕にフィットするタイプが使いやすく、作業中のズレを防げます。
教室によってはエプロンの貸し出しを行っているところもありますが、サイズや清潔感を考慮すると、個人で用意した方が良い場合もあります。

ハンドクリーム(皮膚を保護)

作業前後のスキンケアも大切です。ゴム手袋を長時間着用すると手が蒸れやすく、肌荒れを起こすことがあります。また、作業後は手を洗う機会が多いため、乾燥しがちです。
無香料・低刺激性のハンドクリームを持参し、作業前と作業後にしっかりと保湿ケアを行いましょう。特に敏感肌の方は、普段使い慣れたものを持参することをおすすめします。
爪周りのささくれなども、手袋着用時に引っかかって痛みを感じることがあるため、事前にハンドクリームでケアしておくと快適です。

汚れてもよいハンカチやタオル

使い捨てできるペーパータオルや汚れても構わないタオルを数枚持参しましょう。作業中に手を拭いたり、こぼれた材料を素早く処理したりする際に重宝します。
通常のハンカチやタオルではなく、古くなったものや100円ショップで購入した安価なものを作業用として用意した方が躊躇なく使用できるのでおすすめです。漆が付着したタオルは洗濯しても完全には落ちないため、使い捨て感覚で使用できるものが理想的です。
ウェットティッシュも併せて持参すると、手指の汚れを素早く除去でき便利です。

金継ぎ教室によって異なる場合もあるので事前確認を!

金継ぎ教室の運営方針や設備は教室によって大きく異なります。事前に教室に確認を取ることで、当日慌てることなく参加できます。
特に重要なのは、道具やエプロンの貸し出しについてです。多くの教室では基本的な道具やエプロンを用意している場合がほとんどですが、貸し出しが有料であったり、ない場合に慌てない様に、しっかり確認をしましょう。
服装に関する具体的な指導やドレスコードがある教室も存在します。特に格式の高い教室や、茶道などと組み合わせたカリキュラムを提供している場合は、服装に関する規定があることもあります。
また、教室の設備環境(空調、床材、作業台の高さなど)によっても適切な服装が変わる場合があります。事前にHPやSNSなどで教室の様子を見たり、問い合わせを行い、具体的な作業環境を把握しておくと安心です。

まとめ

金継ぎ教室には「汚れてもよく動きやすい服装」がベストです。
具体的には、古着や作業用の服、エプロンの着用、伸縮性のあるトップスとパンツ、そして足全体を覆う安定した靴を選びましょう。

持ち物の事前準備(エプロン、アームカバー、ハンドクリーム、タオルなど)と、教室への事前確認を行うことで、当日に焦らず、安心して体験を楽しめるでしょう。適切な服装選びが、充実した金継ぎ体験の第一歩となります。

迷った方はこの教室がおすすめ

金継ぎ暮らし

金継ぎ暮らし

金継ぎ暮らしは東京を中心に活動しているグループで、年間に1,000個以上の金継ぎを行っています。たくさんの器を直してきた経験はもちろん、テレビ取材や監修、本の出版といったさまざまな実績もある、確かな技術を持った講師が教えてくれるのが大きな特徴です。

すべての道具が食品衛生法基準をクリアしているので、金継ぎした後も安心して食器を使用することができます。教室数も多いので、通いやすいのも強みだといえるでしょう。レッスン内容も、1日完結の体験コースや通って学ぶ本格コースがあります。

東京でおすすめの金継ぎ教室比較表

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教室名金継ぎ暮らしTNCA☆(Taku Nakano Ceramic Arts☆)工房こつぐにっぽん てならい堂夢東日本金継ぎ協会つぐつぐ
特徴食器に使える金継ぎを行える信頼できる実績が豊富本漆による金継ぎにこだわっている学べるものの種類が豊富老舗の伝統的な技術を学べる初心者でも安心して学べるスケジュールを調整しやすい
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